トレランシューズの選び方2

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1回目は自分が使っているシューズのレビュー的な事を書きました。

トレランシューズの選び方

2回目は初めてのトレイルレース後、気になっていた本を二冊読んだ事で
シューズに対する意識が変わった事について書きます。


BORN TO RUN 走る人も走らない人も読んで欲しい本
EAT&RUNを 走る為に噛み砕く

走り始めの頃、走る事とは両脚を交互に動かして
「地面を蹴って前に進む事」だと思っていた。
しかし、そういう風にして10キロ程度でも数日間続けて走ると
膝に違和感が出るようになってきた。
そのあたりで出会ったのがこの2冊の本。

シューズに対する考え方や走り方が劇的に変わったのは
この2冊の影響が大きい。
BORN TO RUN はハイテクシューズに警鐘を鳴らす内容
EAT&RUNでは 直接的にシューズの事が書いてあるわけではないが
シューズをどう選ぶべきか考える事が出来ました。

まだまだ改善しないといけませんが、読んで、考えて、
だいぶ自分の物になってきたと思う。
走る事で筋肉疲労というのはもちろんあるんですが
故障に繋がるような痛みは全くというほどありません。

シューズ選びの定説

シューズの選び方をネットで調べていると大体どこを見ても
初心者は「クッション性とサポート性が高いシューズを選べ」
と書いてあるし、そう思っていた。
また、スポーツ用品メーカーのミズノのウェブサイト上で
「正しいランニングフォームはカカト着地」だとしている。
それも正しいというのが定説。

定説への反論

BORN TO RUNのシューズに関連した話を思い出してみると
「クッションが強いシューズは、かえって足には負担となる。」
「クッションが強いシューズを履くとヒールストライク(踵着地)傾向になる」
「ヒールストライクは膝や腰を壊しやすい」
「ベアフット(裸足)でも怪我せず長距離走れる」
「ハイテクシューズだからといって早く走れるわけではない。」
そのような内容だった。
BORN TO RUNで言っている事は自分が思っていた事や常識とは正反対だった。
その後に読んだのがBORN TO RUNの主要登場人物の一人である
スコットジュレク著 EAT &RUNには
走り方についてのコラムがいくつか書いてある。
フォアフットラン(つま先着地)の方がヒールストライク(踵着地)より
効率的で体にも負担の無いのは間違いないが、
フォアフットか?踵着地か?じゃなくて、重要な事は
「重心をどこに置くかだ」
としている。
手段が重要なのではなく、
その手段が何の目的であるかを考える事が重要なのではないか?と言っている。

自分の体で試してみると常識が変わった。

常識と二つの本の言っていることは全く違うではないか!!

そこでフォアフット、もしくはミッドフット(足裏全面着地)を試してみることにした。
目的は効率的な動きとシューズのクッションに頼らない走り方の習得だ。
「つま先着地」で歩いたり走ったりすると最初はぎこちないし、ふくらはぎが張る。
でも試行錯誤していると
あきらかに踵より拇指球周りが先に減るようになってきた。

数ヶ月を要して
「running is controlled falling」 
「ランニングはコントロールされた落下だ」
という事を体が理解できました。

シューズ選びの基準が大幅に変化

発見できるとシューズの選び方も変わってきました。
一般的にシューズを選ぶ際に出てくる機能や性能をあげてみると
「グリップ力」、「クッション性」、「サポート性」、「防水性」などは
二つの本から考えていくとそれほど重要では無くなってくる

「グリップ力」

グリップ力が極端に弱いトレランシューズなんてのは、きっと無いはずで
岩場に強いとか、泥地に弱いとかの性格あるだろうけど
どんなトレランシューズもグリップはそれなりにあるだろう。
グリップ力が高かろうが低かろうが滑る時は滑る

上トレイル用 下ロード用
グリップに頼る事より重心の置き方とか走り方の方が重要。
滑る事を前提としたほうがより安全。

グリップを利用した着地は脚部への負担が大きくなる。適度にあれば良いのではないか?

「クッション性」と「サポート性」

クッション性は路面から足腰への衝撃をやわらげる性能。
サポート性とはプロネーションを矯正したり、
高反発素材などを使って推進力など付加させた物です。
クッション性について思い起こせば小学生の時に履いてた
クッション性はゼロの上履き

上履きで走り回ってた記憶があるけど、足を痛めた覚えは無いでしょ?
体が自然に動き方を習得していていたのだと思う。
でも、画びょうはよく踏んでましたね(笑)
サポート力について考えてみると
サポート力が強ければ快適な走行が出来そうだが
恒常的に使っていれば、本来走る為の筋力などが付かないのではないか?

「防水性」は必要か?

外部から水の浸入が無くても、走れば発汗により内側から濡れますし、蒸れます。
山では沢や水溜りに浸かる場面もあります。
ゴアテックスなどは一度内部が濡れたらなかなか乾きません。
防水性よりも水が早く抜けて速乾性がある方が良いと思います。
ゴアは冬期なら冷たい風をあまり通さないので暖かさがありますが、
3シーズンに限っては防水透湿性は不要でしょう。

トレランシューズの選び方のまとめ

トレランシューズ選びの考え方をまとめると
トレイルランニングは状況が刻々と変化して、イレギュラーな状態が続きます。
道具の機能や性能に最初から頼るのではなく、
自分自身に機能や性能を積み込んでいく必要性を感じました。
機能や性能が高いから安心・安全という事はありえません。

その上で疲労した時や足りない部分を補ってくれるようなシューズ。
その為のサポートであり、クッションであり、プロテクションだという考え。
長距離レースなど限定的に機能性の高いシューズを履くとかなら効果的なのかな思う。

だから基本的には「自分の足に合うシューズであれば良い」
もしくは、「的確にフィッティングして履く」事が重要だという事に落ち着く。
あともうひとつ大事な事を恥かしげも無く書くと
「ストーリーがある事。」
シューズはある意味長い時間、旅を共にする仲間。
足に合う事の次、位に大事なのかななんて思う。
以上の事から、どこのメーカーのどんなシューズが良いかなどで私がお勧めするシューズはありません。

最高と思えるシューズに出会う為に

シューズを買う前に
「BORN TO RUN」「EAT&RUN」を読むのはお勧めしたいです。

1冊たったの2000円と数時間を読む為に消費して実践する事で
これから買うどんなシューズでも、
その効果や特徴を理解して履きこなせるようになると思いますし
体を壊す確率も格段に減ると思っています。
何よりモチベーションが下がる事がありません。
そしてその知識と考え方は一生物のランニングシューズになると思っています。

「BORN TO RUN」は大型書店にはたいてい置いてありますので立ち読みしてみてください。。
気づくと、つま先立ちしながら読んでると思います。^^

BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”

クリストファー・マクドゥーガル 日本放送出版協会 2010-02-25
売り上げランキング : 1134

EAT&RUN

スコット・ジュレク,スティーヴ・フリードマン NHK出版 2013-02-21
売り上げランキング : 156065

最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

  1. みっ より:

    勉強になりました。
    靴底の減り具合でなんとなく どうやって走っているか想像がつきます。。。 

  2. じゃーん より:

    みっさん こんにちは
    ちょー個人的な考えなんであまり参考にならないと思います。^^;
    いずれ書き直そうと思っています。

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