EAT&RUNを 走る為に噛み砕く

この記事は約4分で読めます。

前回は
「BORN TO RUN 走るために生まれた~」
を紹介させていただきました。

BORN TO RUN 走る人も走らない人も読んで欲しい本

BORN TO RUNを読んだ後、
胸の高鳴りが続く間に読みました。

「EAT&RUN~100マイルを走る僕の旅。」

この本の著者は数々のウルトラマラソンで記録を残し
42歳(1973年10月26日生まれ)の今でも走り続ける伝説的ランナー
スコット・ジュレクの半生を綴った自叙伝です。

2015年の夏には、アメリカの14州にまたがる3,522kmのアパラチアントレイルを、46日と8時間7分の新記録で走破しています。

スコット・ジュレクの本 「NORTH北へ」 のあらすじと感想
3,522kmなんてイマイチわからない距離ですけど
これをわかりやすくすると
1日平均76キロを46日間連続して走る事なんですよね。

そういう事をどうやってやり切るのか?
テクニックや根性論を語るだけの本であれば、わざわざ紹介いたしません。

物語の内容とスコットジュレクの生き方

物語はバッドウォーター135マイル
アスファルトの上で目玉焼きが焼けると揶揄される
灼熱のデスバレーで限界を迎える所から始まります。

嘔吐したものがヘッドライトに照らされながら落ち、
それが干上がるのを見ながらまた嘔吐する。
熱くなり過ぎた体を氷水で満たした棺桶(クーラーボックス)に横たえる。
「限界だと思ったら、もっと走る。」
そうやって限界は何度も乗り越えてきた。


でも、もう本当に限界だと感じる。

その先の事が本書には書かれている。
彼が凄い点は、超人的な体力と精神力もそうだが
もっと凄い事は体力と精神力をも超越した力を知っている(味方につけている)事だ。
あるレースではレース前に靭帯を傷めていたけど優勝。
あるレースでは足の指を骨折しているのに優勝とか。

痛みや苦しみから逃れるのでは無く
敢えて痛みを抱きしめて我が物にするのです。

彼の幼少期は、後に多発性硬化症を患ってしまう優しい母親と
「とにかくやるんだ」としか言わない厳格な父の元で
あまり裕福ではない環境で過ごします。
少年から青年にかけて、その現実から逃れるために
ウルトラマラソンにのめり込みます。

それは栄光を勝ち取るためだけでは無く、
心の充足を得る為の彼の方法だったようだ。
それでも、もがきながら走る事を続け、生きる目的を見つけ
トップランナーへと成長していく。

クリストファー・マクドーガル著の「BORN TO RUN」では、

スコットジュレクはタラウマラ族と同じ走りをしている。
というような記述がある。 何が正しいか?自らを実験台に上げて
究極的な選択の繰り返しを積み上げていく事をしている。

 

自らの走りを理論的に研究し、試行錯誤を繰り返してるうちに
最も効率が良い走り方=タラウマラの走り方 に自然となっていた。

完全菜食主義者(ヴィーガン)になった理由

(ヴィーガン)完全菜食主義者になった理由も、
宗教やファッション、思想上の理由では無く
動物性エネルギーより植物ベースの食事を摂取するほうが
心と体により良い効果をもたらす事を知識や身を持って知ったからだ。

ヴィーガン食は最初は苦労したが、
今では食べられる物のバリエーションは肉だけを食べていた時よりずっと多いそうだ。

だけれども読者に菜食を強制してきません。
あなた自身で方法を。という事だろう。
菜食がそうさせるのか。思考がそうさせるのか。文章を読んでいると
アメリカ人が書いた本ではなく日本人的な、禅僧のような哲学を端々に感じられる。

章の間には自身が考え出した菜食料理のレシピや

走り方についてのコラムなどが載っている。

トップでゴールしても、スコットジュレクはその場に居続ける。
それは最後まで長い時間苦しんでやってきた選手の精神に賛辞を送る為。

勝つことだけが目的では無いのだそうだ。

ランニング、トレイルランニングについて

何十冊のランニング本を読みあさるより、EAT&RUN一冊の重要性は高いです。
走る事意外にも学ぶべき点が多くあります。

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コメント

  1. みっ より:

    こんにちは、  読んでいて うんうん とうなずくような ところがたくさんでてきますね。
    まあ、こんな ウルトラランナーには 程遠いんですけどね。。^^;

  2. じゃーん より:

    みっさん こんばんは
    程度の違いが大きいですが(笑)納得する事が多いです。
    走る事やそれ以外の事でも楽しみの幅が広がった感じがしました。
    読まれてなかったら是非お読み下さい。

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