私のブログ、冬場になるとアクセスが多くなる記事があります。
バートンが出していたバインディング(以後 バイン)のSIシステムの記事です。
過去には各社がいろんな規格でステップイン用ブーツとバインディングを
販売していましたが、現在はほぼ絶滅状態。
売ってるには売ってますけど
一般のゲレンデでは使わない高価なアルパイン競技専用の物か、
販売店舗も限られるヨネックスのアキュブレイドのみ。
・・K2のクリッカーもあるけどバックカントリー用に細々と売ってるかんじだし・・・
(FLOWのリアエントリーシステムは着脱時に手を使うので
ステップインの範疇からは除外します。)
昔ステップインでスノボやってたんだけど
子供が小さい時に行けなくて
久しぶりに引っ張り出してみたらのソールがはがれてて
どうしたらいいか!なんて調べている方が見られているようです。
BURTON STEP-IN YOUTUBEより
消えたステップイン
こんなに便利なものがなぜ無くなっちゃたの?
普通のストラップイン式にまた乗り換えてしばらく経ちますが
ステップインの操作性が特段悪いとは感じません。
ネットで調べているとプロボーダーがあまり使わなかったのでコマーシャルできず
一般ユーザーも使わなかった。説が多いのですけど
ハーフパイプで縦2回転しつつ横2回転した後の着地時とか
Xゲームみたいなジャンプなどで大きい衝撃があれば
外れる可能性が多少あるかもしれませんが
私みたいにトリックしない普通のボーダーが普通のゲレンデで
滑走中に180するくらいなら外れる事はありません。(それくらいしかできませんしw)
ステップインはブーツを常に閉めあげている状態なので
長時間はいていると窮屈さを感じますが
ステップインの長所の方が際立ってました。いや~ホント楽だったもの・・
絶滅してしまった理由を考えてみる。
そんなステップインがなぜ淘汰されてしまったのか?
横乗りと縦乗りで操作特性は違いますが
現在のスキーの着脱方式は板に取り付けられた金具に乗るだけで
つま先と踵が固定されるステップイン式ですよね。
スノーボードもスキーと同じ歴史を辿るなら
着脱の容易なステップイン式が主流になっても不思議ではないですよね?
(スキーは1970年代頃までは登山用ブーツ等をベルトとワイヤーで固定する
カンダハーというストラップ式が主流だったらしいですから)
仮説を立てて考えていきます。
※勝手な個人の推測によるものです。
仮説1・ステップインブーツはフィッティングがシビア説
ストラップイン(ソフトブーツ)だと少々大きめのサイズで緩くても
ストラップでがっちり締め上げてしまえばある程度固定できますが
ステップインの場合は、履いた時点でフィットしていないと駄目。
(まぁインソールとかで調整できなくもないか ?説としては弱いな。)
仮説2・ブーツとバインが自由に選べない説
AメーカーのバインにはAメーカーのブーツが必要。
k2のクリッカーバインにはバートンのSI用ブーツは付けられません。
ストラップインであればソフトブーツとバインのメーカーは余程の事が無い限り
バラバラでも特段問題ありません。
付けるだけなら登山靴でも出来るでしょうし
極論、締め付けて固定できればバスケットシューズでも
裸足でも付けられますから(痛いけど)
ブーツとバインの選び方にかなり自由度があると考えられます。
一方のステップインは
例えばバートンのシステムで揃えてたけどバートンブーツがしっくりこなくて
店でkissmarkのブーツを履いてみたらスゲーピッタリ!!
そうなるとバインも買い直し(泣)。
仮説3・スノーボード人口が減ってきたから説
(日本の場合)
1995年あたりにスノーボードを取り扱うメーカーが
それぞれでまったく違う規格のステップイン規格を発表しだします。
1995年、日本国内においてはスノーボード人口が爆発的に増えていた頃です。
ところが2002年あたりをピークとしてスノボ人口は徐々に減少していきます。
ステップインが店頭から姿を消した頃とほぼ重なります。
メーカー側としても在庫が出そうなステップインよりも
安定して売れるストラップバインとソフトブーツを作っていた方がよかったのでしょう
販売店側としても規格の種類が多いステップインの全てを売り場で並べるのは至難の業。
売れないのだから在庫が増えて
取り扱う種類は減り最後には・・無くなっちゃった。
しかし世界的なスノーボード人口統計みたいなものが探せなかったので
これは違うかもね。
仮説4・統一規格を作らなかった。説
スノーボードメーカー、業界団体はステップインの統一規格を作りませんでした。
スノーボードメーカーは発生原因的に
例えば、「雪山をスキーじゃなくてサーフィンのような板で滑ったらおもしれーじゃね?」とか思うような
カウンターカルチャーみたいな流れの中から生まれてますから
相手はリスペクトしますが他と歩調を合わせるような事は難しかったのでしょうか?
もしくは絶対的イニシアチブをとる統一団体が無い事が原因かもしれません。
例としてテリエ・ハーコンセンが長野オリンピックを出場辞退した時のことが思い出されます。
1998年冬季オリンピックからスノーボードが正式種目として登録されたが、IOC(国際オリンピック委員会)がISF(国際スノーボード連盟)ではなくFIS(国際スキー連盟)に出場選手選定を委託した事にハーコンセンを含む多くのスノーボーダーらが強く反発、ハーコンセンは出場選手選定から参加を拒否した。また、オリンピックによる国対国の構図はスノーボードの「自由な精神」に反するとした。
(純粋なスノーボーダーの団体VSスノーボードはスキーの一部と考える団体って構図ね)
いまだにこの構図に変化が無いから冬季五輪になったらまた揉めるんだろうなぁ。
スノーボードでオリンピックに出場するためには
FIS(国際スキー連盟)主催の大会に出て成績出さないと駄目なんですよね。
日本だとJSBA(日本スノーボード協会)とSAJ(全日本スキー連盟)があります。
もし、そんな理由のひとつでステップインが無くなってしまったのだと考えてたら悲しいですね。
ステップインの復活を望む。
ステップインは斜面に座って着脱する必要が無いので、おしりも濡れませんし
着脱の際に腰を下ろす必要が無いので
中年以上のボーダーの腰にはすごく優しいシステムだと思います。(笑)
やっぱりあの腰を屈める動作が地味につらいのか
歳をとってくるとスキーはやるけどスノボはやめちゃうパターンが多いと思います。
ステップインシステムが普通に売られているとしたら
またやってみようと思う方もいらっしゃるかもしれません。
スノーボードの裾野を広げておく為にも
ステップインは復活してほしいと願います。
追記2016年3月 :願いが届いた(笑)
バートンから革新的なステップインシステムが出る
追記:2017/12
BURTON STEP ONのページリンク
リンク先のページに書いてありますが、今の所ネットでの販売はしていない模様です。
詳細や入手方法を知りたい場合は
ライダーサービスへ連絡するか、正規ディーラーへ問い合わせてみてください。
コメント
ステップインが出始めのころまでスノボをやっていたたいちちです。
最初はフリースタイルで、その後アルペンに転向しちゃいましたがww
最後にスノボをやったのは、20年くらい前かな。
SIは、金具部分が凍結すると装着ができない/しずらくなるって当時聞いていて、避ける人が多かったです。
その後の話は聞いていなかったのですが、ギアが進化することなく、元に戻るのはなんかさみしいっすね。
たいちちさん こんばんは
たいちちさんは昔スノボやってたんですね。
スキーと違って一度やめてしまうと
なかなか復帰できないですよね。
最初に使い始めたころは雪が詰まる時がありました。
つまらないように気をつけてからは大丈夫でした。
ステップインがいつか新しい形で出るんじゃないかと期待しています。^^
2018に新しい「ステップオン」BURTONからリリースされます!
イワケンさん コメントありがとうございます。
ステップオンのデモ、テリエが日本に来てやってたみたいですね。
来年にはリリースかぁ。 自分のストラップインを子供にあげて買ってしまおうか悩みます。
はじめまして、
バンズのステップインを未だに使っています。なぜこんなに便利なものが無くなってしまったのか? とても残念
よっしーさん はじめまして。
バンズのですか。15年は使ってるってことですね。
大事に使われてますね。
今は使って無いんですが捨てきれなくてとってあります。