長い距離を疲れずに移動する為には体をどういう風に使うか?また、効率的な走り方(歩き方)というのをずっと考えています。
走り始めの頃は走る為の体が出来ていないのと、脚力に頼った走り方をしていた為か、たった10数キロ程度の移動で、今では考えられないくらい脚の疲労がありました。
長距離で疲労を最小限に抑える為に、試行錯誤を繰り返していくと脚以外の部分もうまく使う必要があることに気づきました。
脚以外の部分とは?
脚と胴体の境目、脚の付け根の位置はどこなのだろうか?
人体の重心とバランスを説明するのに適した有名な
レオナルド・ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」
脚の付け根は股下?
ランニングを始めた頃はスピードを求めて、ただただ一生懸命に股下の脚を激しく動かしていたと思います。後に覚える骨盤も無意識には使っていたと思いますが、頭が理解している脚の付け根は股下でした。
ランニングコースを回りながら前を走っている人の動きを観察していても最も多いのが、この骨盤より下で脚のみを動かす走り方。
ストライドは伸びず、ピッチも稼がないといけません。これではすぐに疲れてしまいます。
大転子の存在を知る
ランニング関連本を漁っていた時に見つけた
「みやすのんき」の本を読み’大転子’の存在を知る。
脚は胴体の下ではなくて骨盤の横に付いているという事は知らなかった。
大転子は大腿骨と骨盤のジョイント部分の出っ張り。起立姿勢でまっすぐ腕を下ろした手首の関節辺り
へそ下をコアとして大転子(骨盤)を引きつける動き方。みやすのんき氏の著書ではこの骨盤を引きつける動きは否定していましたが、体の動かし方のタイプが違うのだから気にしません。
無駄の無い動きで重要なのは、脚の振り出しや腕振りなどの末端を先行させる事ではなくて、体の中心部の動きが結果的に末端に伝わるという事のみ。
傘に降った雨水を飛ばすには、柄を軽くひねる力だけで大きな力を生み出すことと同じ事
骨盤が脚の付け根という事で仮想の脚の長さは+10センチ
膝の故障で気づいた「骨盤よりもっと上に」
去年は右膝を故障して膝が曲げられない状態になり、その直後にレースがありました。
レースではそもそも走れないので、歩きを最適化しようと思いました。
しかし膝が曲げられ無い状態で骨盤を生かした動きだけではスピードが出ず、かといってストライドを伸ばせば膝に負担も掛かります。
試行錯誤しているうちに脚を動かす為の支点(足の付け根の位置)を骨盤よりもっと高い位置にすれば一歩の距離は伸びるはずです。
怪我もしてみるもんだね。脊椎を仮想の支点として脚を引き上げる動きを体が覚えました。
いったいこの動きは何だろうか?
理屈は後付けなんですが、無意識で動かしていたラインと大腰筋のラインが一致しました。
大腰筋は脊椎から骨盤内部を通って大腿骨の内側に付いている。
という事で脚の付け根は’みぞおち’
大腰筋を脚の一部と考えれば脚が30cm長くなったことになりませんか?
コンパスの脚自体を長くする事でストライドは飛躍的に伸びたのだ。
今のところ上の図のような支点とフレームを意識して体を動かすような練習をしています。
来年あたり脚の付け根の位置は肩甲骨あたりになっているかもしれませんが・・・
ポイント
大転子より下の脚は一本の棒として捉える
・二本の棒の上に’みぞおち’辺りの背骨を中心として骨盤の左右を結んだ三角形の脚が乗っている
・’みぞおち’から上を肩のラインと結び脚部とバランスを取り連動させる。
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