秩父三十四カ所観音霊場『ランニング巡礼』の初打ち
秩父三十四カ所観音霊場を札所の1番から順番通りに34番まで「巡礼」するとおよそ100kmだということを知って「ランニング巡礼」を思いつき計画を立てたのは前回の話。
7月の三連休は雨予報でしたが土曜日はなんとか持ちこたえそうな感じだったので決行することにしました。
朝は6時前に目覚めたが、まごついていたら家を出るのが8時前になってしまった(いつものこと)
JRで熊谷駅から秩父鉄道に乗り換え和同黒谷駅までおよそ一時間。ちなみに秩父鉄道はsuicaが使えません。(※2022年3月12日からPASMO対応になったとのこと)
札所巡りランの装備など
服装
正式な服装は笈摺(おいずる) など綿素材の白装束ですがランニングで巡るので化繊のランニングスタイルです。(Tシャツ、ランパン)。シューズはロード用。
ザックは最近買ったULTIMATE DIRECTIONのアドベンチャーベスト4.0
日照対策でサングラス、アームカバー、一応レインジャケット、帰りに温泉はいるかもしれないので着替え一式。
今回はどんな感じかわからなかったので見合わせましたが経本、数珠などは軽いので加えようと思いました。
1番の四萬部寺の他いくつかの札所でも巡礼用品は販売しています。
100円硬貨
納経帖(御朱印帳)への書き入れ料は300円なので全三十四社で100円玉が102枚必要。(お釣りが出るのは失礼にあたる)
初回行動予定分だけでも二十寺で60枚程度必要でしたが家にある100円玉をかき集めても40枚ほどしか無かった。
途中のコンビニや自販機で100円玉を調達したが事前に両替しておいた方が良いですね。
15枚(5寺分)程度を一まとめにしてジップロックの小袋をいくつか作った。
納経帖、印刷物用のビニール袋
納経帖は布製の袋などで携行するようですがランニングなので汗、雨で濡れてしまいます。
風情も何もあった物じゃないですがA4サイズのジップロックを用意。札所で周辺地図や資料などを頂ける事があるのでそれらも入れます。
納経帖は一番札所四萬部寺で購入しました。(1500円でB6サイズくらい)
和銅黒谷駅から1番四萬部寺へ
秩父線の和銅黒谷駅に到着したのは10時過ぎ。道標に従って四萬部寺にはおよそ3km、20分程度で到着。
山門前で一礼、本堂に手を合わせ納経所へ。納経所では巡礼に必要な品がありました。
納経所にて納経帳を買い求め御朱印を押していただきました。
御朱印を書き入れてくださった方が私の格好と汗だくの様子で車では無い事がわかったようで次の真福寺までは2kmで登り坂になり徒歩だと40分くらい掛かるから大変だよという情報を頂きました。
2番真福寺への登り坂
道中の辻々には道しるべ石、コース脇には巡礼路の札が設置されています。特に迷う様な所は有りませんでした。
登り坂に差し掛かると30歳位で白衣を着た男性や、こんな坂道をレンタサイクルを引くアラフィフの男性、金剛杖を持つ60台の男性が登っていました。皆さん必死な表情でした。
そんな中
もうちょっと、あと500m!
と書かれた看板があってトレイルランのレースを思い起こさせます。
また、自分が思うように自由に歩ける事はとても有り難い事、素晴らしいことなんだと思ったりしてレースに出ている時の心理状態に近くなっている事に気づきます。
真福寺には1番から20分程で到着。序盤で最も汗をかく所ですね。
真福寺は無人の寺なので御朱印は3番常泉寺に向かう途中にある光明寺で頂けます、
3番常泉寺へは下り坂
3番常泉寺までは下り基調の2.5km。つづら折りのアスファルト道をショートカットする古道はほんの少しだけトレイルです。楽しい。
光明寺で真福寺の御朱印をいただきます。
常泉寺から金昌寺
常泉寺で参拝後御朱印をいただき時計を見ると11:36 。4番金昌寺までは約1km。正午から30分間お寺は休憩時間になります。
12時から休憩なのだから御朱印を頂く場合、遅くとも11:55までには納経所に着く必要があるよね。本堂で手を合わせる時間を考慮すると実質的にお昼前の「関門」は11:45です。
寺のお昼休憩の30分間をどうやって使うか。レースの戦略みたいですね。
またもや汗だくになって5分で金昌寺の山門到着。
5番語歌堂
語歌堂には12:05到着。周りに塀や生垣も無く、ただ住宅地に山門と本堂が建っている。語歌堂は無人なので山側へ3分歩いた所にある長興寺へ
長興寺の前で栄養補給しながら地図を眺め30分まで待って御朱印を頂く。
6番卜雲寺 7番法長寺
道しるべには長興寺から卜雲寺までは徒歩で40分と書いてある。
5番から6番に行く途中に7番があり短縮できますが、ここは始めに決めたルールで順番通り5→6→7と進む事にします。
正面の武甲山を眺めながら進んでいくと突き当たりに運動公園、左側に巻いて登り坂を進むと青々とした棚田の景色が目の前に拡がる。
寺坂棚田は7/6に「寺坂棚田ホタルかがり火まつり」というのが開かれていたようです。
7番法長寺の前を通り過ぎて 6番卜雲寺 到着。長興寺からは走って20分でした。
来た道を700m戻って7番法長寺。
8番西善寺のコミネモミジと蕎麦まちだ
8番に向かう途中観光農園の前で自販機を見つけたので500mlの水を購入。取り出し口に手を伸ばすとデジタル表示板に「7777」の文字が目に入った。当たり!
一気に500mlを飲み干しもう1本はストック。
山門をくぐり境内を見渡すと巨木の枝が広がっているのが見えます。
コミネモミジは樹齢600年だとか。幹も枝も力強さを感じる。
紅葉の時期は更に素晴らしいでしょう。
参拝を終え次の明智寺に向かおうと思ったら通りに「手打ちそば」の文字が見えた。行ってみよう。
店の中をのぞくと中が暗い。昼の営業は終わりなのかと思ったら店の前の畑でご夫婦が作業をしており、こちらに気付くと
「ごめんなさいね。今日はもうお客さん来ないと思って畑してたのよ。」と言ったが店に招き入れてくれた。
蕎麦は自分達で育てたものを使っていて春と秋、畑を変えて2回蕎麦を収穫しているそうだ。
「あたしらここら辺に住んでる者は札所巡りなんてしないのよ。この先の札所1箇所行けば、四国八十八箇所巡ったのと同じご利益があるお寺があるのよ。」
話好きなおばちゃんでこれ以外にも色々な事を話してくださった。
※手打ちそば まちだ 残念ながらは閉業された様です
9番 明智寺 10番 大慈寺
明智寺からは15分で大慈寺に到着。途中で蕎麦の花が咲いていました。
大慈寺は秩父を舞台にしたアニメと実写映画「心が叫びたがってるんだ。」に出てくる場所(テレビでやってるのをちらっと見た事がある)
納経所の頭上には出演者達のサインが置かれていた。
御朱印を頂き大慈寺の裏山から常楽寺に進みます。
この道はあまり通る人がいないのか下草が結構伸びてる所がありました。
山道を10分程進んでいると稲荷神社の裏手に出ました。
常楽寺で御朱印を頂いてから時間を見ると既に15時を回っています。今日のリミットは残り120分。あと何社回れるのか?ちょっと急ぎ目で1.5km先の野坂寺に向かいます
12番野坂寺から秩父市街部の札所へ
重層楼門造りの山門の中には預かり観音をはじめ多くの木像が並び、にぎやかな雰囲気でした。
西武秩父の駅前を通り過ぎ「御花畑駅」のすぐそばには 13番慈眼寺
慈眼寺は目の健康にご利益があるお寺。メグスリノキのお茶(眼茶)というのがあるそうです。またお寺では珍しくPayPay決済対応可でした。(御朱印やお守りなどでも使える模様)
今宮坊に向かう途中には今宮神社がありました。
明治初期の神仏分離令と修験の廃止により今宮坊と今宮神社に分離されたという。
今宮神社を経て今宮坊へ。100メートルくらいしか離れていません。
残り時間が70分程。今宮坊を出てから被っていた帽子が無い事に気づきました。どこで落としたのか?ちょっと戻ってから納経所をのぞくとありました。
路地を東へ走ると秩父線の線路が見えます。踏切を渡った先の少林寺到着。
西光寺と四国八十八箇所霊場の回廊堂
秩父神社の前を通り過ぎ西光寺へ
おそばやさんが言ってたのはここだったのか!
回廊には八十八箇所の像に模した八十八体の仏像が並んでいました。
八十八箇所全部に横歩きしながら全てに手を合わせたので、四国に行く必要がなくなりましたね。^^
八十八箇所の回廊を巡り終わると16:30。もう時間はありません。次の常林寺までか
17番常林寺で打ち止め
16番からは10分で17番 常林寺に到着。
常林寺もアニメ作品「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」でおなじみの場所らしく納経所にはキャラクターの絵馬などがありました。
参拝者は20〜30代前半で聖地巡りデートで来た風の男女を何組か見かけました。
汗だくのおじさんは私位のものw
参拝を終えると16:45分。次の神門寺(ごうどじ)までは1kmちょっとで走れば行けなくもないですが、本当にギリギリの時間になってしまいますので今日はここで打ち止め。始発で来ていればプラス2時間の余裕があったので23番の音楽寺位までは行けたな。
最後に秩父神社に寄って西武秩父駅までで1回目のランニング巡礼は終了。
1回目のランニング巡礼を終えて
霊場巡りはちょっと湿っぽいイメージがありましたが、全然そんなこと無く楽しめるものでした。
巡礼はトレイルランニングとの共通項が多くある事に気付いたのが収穫でした。
次回日程は未定ですが17番からスタートして30番まで行く予定です。早起きしないと間に合わないな。
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